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神苑紹介 ~②西神苑~
2014.02.08 |Category …お知らせ
朝方まで降っていた雪もうっすらと積もった程度で、京都市内では今は冷たい雨が降っています。
大雪に見舞われている地域もあるそうですね。お出かけの方は充分お気を付け下さい。
さて、神苑をご紹介するシリーズの第2回は西神苑です。
この西神苑は明治28年平安神宮創建と同時に作庭されました。
作庭にあたったのは明治を代表する造園家の第7代小川治兵衛です。
前回ご紹介した平安朝の様式を取り入れた南神苑を抜けると目の前に広がるのが室町時代風の西神苑です。
ここは白虎池と呼ばれる池とせり出した島が特徴です。
一般的に平安時代の庭園の島には橋が架けられ、貴族の人達は庭に出て様々な遊びに興じました。
それが室町時代あたりになると島は池の中の観賞物に変わり、その島には松などが植えられるようになりました。若々しく力強い常緑の松は武士の精神性の表れです。加えて池のほとりには菖蒲(=尚武につながりこちらも武家に好まれました)が植えられ、さらには神苑唯一の滝もあり、この西神苑は貴族風の南神苑に対し武家風の造りとなっています。
それでは西神苑の季節の移り変わる様子をご覧下さい。
この西神苑の見所はなんと言っても花菖蒲です。
約200種2000株の花菖蒲が5月の末から6月末までの間白虎池を鮮やかに彩ります。
花菖蒲の開花中は池の一角に八ッ橋が架けられ、花を真上からご覧いただくこともできます。
また、春には桜(染井吉野と山桜)、その後にサツキ、夏の間は睡蓮と河骨、秋になれば紅葉 、冬は山茶花や椿など四季を通じて様々な花をお楽しみいただけます。
池の西にある築山には『澄心亭』という茶室があり、8月を除く毎月第2日曜には月釜が開かれます。一般の方にも広く開放しておりますのでどうぞお気軽にご参加ください。
次回は中神苑をご紹介します。
どうぞお楽しみに。